脊柱管狭窄症の症状を徹底解説!初期から重症まで、症状の種類と進行度合いを知って早期対策

脊柱管狭窄症

脊柱管狭窄症の症状にお悩みですか? この記事では、脊柱管狭窄症の初期症状から重症まで、具体的な症状の種類と進行度合いを分かりやすく解説します。間欠性跛行、しびれ、痛み、腰痛など、代表的な症状のメカニズムや特徴を理解することで、早期発見・早期対策に繋がります。また、脊柱管狭窄症と間違えやすい病気についても触れているので、ご自身の症状がどの病気に当てはまるのかを判断する材料として活用できます。さらに、検査方法や治療法、予防法まで網羅的に解説しているので、脊柱管狭窄症の症状でお困りの方にとって、不安を解消し、適切な対応策を検討するための頼りになる情報源となるでしょう。

1. 脊柱管狭窄症とは?

脊柱管狭窄症とは、背骨の中を通る脊柱管が狭くなり、神経が圧迫されることで様々な症状が現れる病気です。加齢に伴う背骨の変形が主な原因で、中高年に多く発症します。脊柱管は、脳から続く脊髄神経の通り道であり、この脊柱管が狭窄することで、神経が圧迫され、痛みやしびれなどの神経症状を引き起こします。

脊柱管狭窄症は、主に腰部に発生することが多く、腰部脊柱管狭窄症と呼ばれます。腰部以外にも、頸部(頸部脊柱管狭窄症)や胸部(胸部脊柱管狭窄症)に発生することもあります。 脊柱管が狭くなる原因は、加齢による椎間板の変性や、椎間関節の肥厚、靭帯の肥厚などが挙げられます。これらの変化によって、脊柱管が狭くなり、神経が圧迫されてしまうのです。

脊柱管狭窄症の好発年齢は50歳以上で、特に60~70歳代に多く見られます。男女比では、男性の方がやや多く発症する傾向があります。 加齢とともに背骨の変形が進行しやすいため、高齢になるほど発症リスクが高まります。また、遺伝的な要因や、過去の腰椎の怪我、重い物を持ち上げるなどの肉体労働、長時間の座位姿勢なども発症に関連していると考えられています。

1.1 脊柱管狭窄症の種類

脊柱管狭窄症は、狭窄が起こる部位によって、大きく3つの種類に分けられます。

種類説明特徴
腰部脊柱管狭窄症腰の部分の脊柱管が狭くなる下肢のしびれや痛み、間欠性跛行などが特徴
頸部脊柱管狭窄症首の部分の脊柱管が狭くなる首や肩、腕の痛みやしびれ、手指の巧緻性の低下などが特徴
胸部脊柱管狭窄症胸の部分の脊柱管が狭くなる比較的まれなタイプで、背中の痛みや胸部から下肢にかけてのしびれなどが特徴

1.2 脊柱管狭窄症の原因

脊柱管狭窄症の主な原因は、加齢に伴う背骨の変形です。具体的には、以下のような変化が挙げられます。

  • 椎間板の変性:椎間板は、背骨の骨と骨の間にあるクッションの役割を果たしています。加齢とともに、椎間板の水分が失われ、弾力性が低下することで、椎間板がつぶれてしまい、脊柱管が狭くなります。
  • 椎間関節の肥厚:椎間関節は、背骨の骨と骨をつないでいる関節です。加齢とともに、椎間関節が肥厚することで、脊柱管が狭くなります。
  • 黄色靭帯の肥厚:黄色靭帯は、脊柱管の後方にある靭帯です。加齢とともに、黄色靭帯が肥厚することで、脊柱管が狭くなります。
  • 骨棘の形成:骨棘とは、骨の表面にできた突起のことです。加齢とともに、骨棘が形成されることで、脊柱管が狭くなります。

これらの変化は、加齢以外にも、遺伝的な要因、過去の腰椎の怪我、重い物を持ち上げるなどの肉体労働、長時間の座位姿勢なども影響を与えると考えられています。

2. 脊柱管狭窄症の主な症状

脊柱管狭窄症の主な症状は、間欠性跛行、下肢のしびれや痛み、腰痛です。進行すると、排尿・排便障害が現れることもあります。

2.1 間欠性跛行

間欠性跛行は、脊柱管狭窄症の代表的な症状です。しばらく歩くと足にしびれや痛み、だるさなどが現れ、休むと症状が軽減するのが特徴です。症状が現れるまでの歩行距離は個人差があります。

2.1.1 間欠性跛行のメカニズム

脊柱管が狭窄すると、神経が圧迫され、血流が悪くなります。歩行によって神経への負担が増すと、酸素不足に陥り、しびれや痛みなどの症状が現れます。休息することで血流が回復し、症状が軽減します。

2.1.2 間欠性跛行の特徴

前かがみの姿勢(自転車に乗る、カートを押すなど)では症状が軽減しやすい傾向があります。これは、前かがみになることで脊柱管が広がり、神経への圧迫が軽減されるためです。

2.2 下肢のしびれ・痛み

脊柱管狭窄症では、神経の圧迫により、下肢のしびれや痛みが現れます。症状の程度や範囲は、狭窄の程度や部位によって異なります。

2.2.1 しびれの種類と原因

しびれのタイプ原因と特徴
ジンジンする神経への軽度の圧迫や刺激
ピリピリする神経への強い圧迫や炎症
感覚が鈍くなる神経への持続的な圧迫による神経機能の低下

2.2.2 痛みの種類と原因

痛みのタイプ原因と特徴
鋭い痛み神経への急激な圧迫や炎症
鈍い痛み神経への持続的な圧迫や血行不良
灼熱痛神経への損傷

2.3 腰痛

脊柱管狭窄症では、腰痛もよく見られる症状です。腰痛は、脊柱の不安定性や炎症などによって引き起こされます。

2.3.1 脊柱管狭窄症による腰痛の特徴

安静時に軽減し、活動時に増悪する傾向があります。また、前かがみになると痛みが軽減し、後ろに反らすと痛みが強まることが多いです。腰痛だけでなく、下肢のしびれや痛みを伴う場合もあります。

2.4 排尿・排便障害

脊柱管狭窄症が進行すると、馬尾神経が圧迫され、排尿・排便障害が現れることがあります。頻尿、残尿感、尿失禁、便秘などの症状が現れることがあります。これらの症状は、脊柱管狭窄症の重症例でみられます。

2.4.1 症状の現れ方と対処法

排尿・排便障害は、脊柱管狭窄症の重篤な症状です。症状が現れた場合は、速やかに医療機関を受診する必要があります。放置すると、神経の麻痺や膀胱直腸障害などの後遺症が残る可能性があります。

3. 脊柱管狭窄症の症状の進行度合い

脊柱管狭窄症の症状は、進行度合いによって大きく変化します。初期には自覚症状がほとんどない場合もありますが、徐々に症状が現れ、重症化すると日常生活に支障をきたすこともあります。早期発見・早期治療のためにも、それぞれの段階の症状の特徴を理解しておくことが重要です。

3.1 初期症状

初期の脊柱管狭窄症では、自覚症状がほとんどない場合が多く、健康診断などで偶然発見されることもあります。しかし、中には軽い腰痛や下肢の違和感、疲労感などを訴える方もいます。これらの症状は、長時間立っていたり、歩いたりした後に現れやすく、休息をとると軽減するのが特徴です。

初期症状では、間欠性跛行の症状はまだ現れていないことが多く、日常生活に大きな支障はありません。しかし、この段階で適切な対策をとらないと、症状が徐々に進行していく可能性があります。

3.2 中期症状

中期になると、特徴的な症状である間欠性跛行が出現します。間欠性跛行とは、一定距離を歩くと下肢の痛みやしびれ、だるさなどが現れ、少し休むと再び歩けるようになる症状です。この段階では、日常生活にも影響が出始め、歩行距離や時間が制限されるようになります。

症状特徴
間欠性跛行歩行時の下肢の痛みやしびれ。休息で軽減。
下肢のしびれ・痛み安静時にも出現し始める。
腰痛前かがみの姿勢で軽減、後ろに反らすと増悪。

また、下肢のしびれや痛みは、安静時にも出現し始め、腰痛も悪化します。腰痛は、前かがみの姿勢で軽減し、後ろに反らすと増悪するのが特徴です。

3.3 重症

重症になると、間欠性跛行の症状がさらに悪化し、短い距離でも歩行が困難になります。安静時にも強い痛みやしびれが持続し、日常生活に大きな支障をきたします。さらに、排尿・排便障害などの神経症状が現れる場合もあり、注意が必要です。

症状特徴
間欠性跛行非常に短い距離でも出現。
下肢のしびれ・痛み安静時にも強い痛み。
腰痛常に強い痛み。
排尿・排便障害頻尿、尿失禁、便秘など。

重症の場合、手術が必要となるケースもあります。脊柱管狭窄症は進行性の疾患であるため、早期に発見し、適切な治療を受けることが大切です。

4. 脊柱管狭窄症と間違えやすい病気

脊柱管狭窄症は、その症状から他の病気と間違えやすい場合があります。特に、腰や下肢に痛みやしびれなどの症状が現れる病気は、鑑別診断が重要になります。ここでは、脊柱管狭窄症と間違えやすい代表的な病気をいくつかご紹介します。

4.1 腰椎椎間板ヘルニア

腰椎椎間板ヘルニアは、背骨の間にある椎間板の一部が飛び出し、神経を圧迫することで痛みやしびれを引き起こす病気です。脊柱管狭窄症と同様に、腰痛や下肢の痛みやしびれといった症状が現れるため、非常に間違えやすい病気です。

4.1.1 腰椎椎間板ヘルニアの特徴

腰椎椎間板ヘルニアの特徴としては、咳やくしゃみで痛みが悪化しやすいこと、前かがみの姿勢で痛みが強くなることなどが挙げられます。また、神経根が圧迫される部位によって、痛みやしびれの出現する場所が異なります。

4.1.2 脊柱管狭窄症との違い

項目脊柱管狭窄症腰椎椎間板ヘルニア
痛みの特徴安静時や前かがみで楽になることが多い。歩行で悪化し、休息で軽快する間欠性跛行が出現する。安静時や前かがみで痛みが増すことが多い。咳やくしゃみで悪化する。
好発年齢中高年以降20代~40代
原因加齢による脊柱の変形椎間板への負担

4.2 変形性股関節症

変形性股関節症は、股関節の軟骨がすり減り、骨と骨が直接こすれ合うことで痛みや運動制限が生じる病気です。脊柱管狭窄症と同様に、下肢の痛みやしびれ、歩行障害などが現れるため、鑑別が重要となります。

4.2.1 変形性股関節症の特徴

変形性股関節症の痛みは、股関節周辺や太ももの付け根に強く現れることが特徴です。また、あぐらをかく、正座をするといった動作が困難になることもあります。初期には、動き始めや長時間歩いた後に痛みを感じることが多く、安静にすると痛みが和らぎます。進行すると、安静時にも痛みを感じるようになります。

4.2.2 脊柱管狭窄症との違い

項目脊柱管狭窄症変形性股関節症
痛みの部位腰、臀部、下肢股関節、太ももの付け根
歩行障害間欠性跛行跛行(びっこ)
その他しびれを伴うことが多い股関節の可動域制限

これらの病気以外にも、脊柱管狭窄症と似た症状が現れる病気はあります。自己判断は危険ですので、腰や下肢に痛みやしびれなどの症状が現れた場合は、医療機関を受診し、適切な診断と治療を受けるようにしてください。

5. 脊柱管狭窄症の検査方法

脊柱管狭窄症の診断には、患者さんの症状や生活状況、既往歴などを詳しく伺う問診と、画像検査が重要な役割を果たします。これらの検査を通して、脊柱管が狭窄しているかどうか、またどの程度狭窄しているかを判断し、適切な治療方針を決定します。

5.1 問診

問診では、現在の症状、いつから症状が現れたか、どのような時に症状が悪化するのかなど、具体的な状況を把握します。特に、脊柱管狭窄症の特徴的な症状である間欠性跛行の有無や程度は重要な判断材料となります。具体的には、どのくらいの距離を歩くと症状が現れるのか、どのような姿勢で症状が軽減するのかなどを詳しく確認します。

また、過去の病歴や手術歴、服用中の薬なども確認します。他の疾患との関連や、薬の副作用による症状の可能性も考慮するためです。さらに、仕事内容や日常生活の活動レベルなども把握することで、症状への影響や治療方針の決定に役立てます。

5.2 画像検査

画像検査は、脊柱管の狭窄の程度や部位、神経への圧迫の有無などを視覚的に確認するために実施します。主な画像検査には、以下のようなものがあります。

検査方法内容メリットデメリット
レントゲン検査脊椎の骨の状態を確認する最も基本的な検査です。簡便で広く普及しているため、容易に検査を受けられます。骨の変形や異常などを確認できます。脊髄や神経の状態までは確認できません。
MRI検査強力な磁場と電波を用いて、脊髄や神経、椎間板などの状態を詳細に描出する検査です。脊髄や神経の状態を鮮明に確認できるため、脊柱管狭窄症の診断に非常に有用です。検査費用が高額であること、閉所恐怖症の方は検査が難しい場合があります。ペースメーカーなど、体内に金属がある方は検査を受けられない場合があります。
CT検査X線を用いて、脊椎の断面画像を撮影する検査です。骨の状態を詳細に確認できます。レントゲン検査よりも詳細な情報が得られます。MRI検査と比較して、脊髄や神経の状態の描出は劣ります。被ばくがあるため、繰り返し検査を受けることは推奨されません。
脊髄造影検査脊髄腔に造影剤を注入し、X線撮影を行うことで、脊髄や神経の状態を詳しく調べる検査です。脊髄の圧迫部位や程度を正確に把握できます。侵襲的な検査であるため、体に負担がかかります。合併症のリスクも存在します。

これらの検査結果を総合的に判断し、患者さんにとって最適な治療法を選択します。どの検査が適切かは、症状や状態によって異なりますので、医師とよく相談することが重要です。

6. 脊柱管狭窄症の治療法

脊柱管狭窄症の治療は、症状の程度や患者さんの状態に合わせて、保存療法と手術療法を使い分けます。基本的には、まず保存療法を行い、効果が不十分な場合に手術療法を検討します。

6.1 保存療法

保存療法は、手術をせずに症状を和らげることを目的とした治療法です。主に、薬物療法、理学療法、装具療法などがあります。

6.1.1 薬物療法

痛みやしびれを軽減するために、次のような薬剤が用いられます。

薬剤の種類作用
非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs)炎症を抑え、痛みを和らげます。ロキソニン、ボルタレンなどが代表的です。
神経障害性疼痛治療薬神経の痛みやしびれを緩和します。リリカ、サインバルタなどが用いられます。
筋弛緩薬筋肉の緊張を和らげ、痛みを軽減します。ミオナールなどが使用されます。

6.1.2 理学療法

理学療法では、ストレッチや運動療法などを通して、腰や下肢の筋肉を強化し、柔軟性を高めることで、症状の改善を図ります。具体的には、腰椎の安定性を高めるための腹筋や背筋のトレーニングや、神経の圧迫を軽減するためのストレッチなどが行われます。牽引療法も有効な場合があります。

6.1.3 装具療法

コルセットなどの装具を装着することで、腰椎を安定させ、痛みを軽減します。症状が強い時期や、長時間の歩行や立位が必要な場合に有効です。ただし、長期間の装具の使用は、筋力の低下につながる可能性があるため、医師の指示に従って使用することが重要です。

6.2 手術療法

保存療法で効果が得られない場合や、症状が進行している場合には、手術療法が検討されます。手術の主な目的は、神経の圧迫を取り除き、症状を改善することです。

代表的な手術方法には、脊柱管拡大術や椎弓切除術などがあります。脊柱管拡大術は、狭窄した脊柱管を広げる手術で、椎弓切除術は、神経を圧迫している骨の一部を切除する手術です。その他、低侵襲手術である内視鏡を用いた手術も選択肢の一つとなります。どの手術方法が適しているかは、患者さんの状態や狭窄の程度によって異なります。

手術療法は、保存療法に比べてリスクも伴いますが、症状の改善が期待できる有効な治療法です。手術を受けるかどうかは、医師とよく相談し、メリットとデメリットを理解した上で判断することが重要です。

7. 脊柱管狭窄症の予防法

脊柱管狭窄症は、加齢や生活習慣などが原因で発症する病気です。完全に予防することは難しいですが、進行を遅らせたり、症状を軽くしたりするために、日頃からできる対策があります。ここでは、脊柱管狭窄症の予防に効果的な方法を、日常生活の注意点、運動、ストレッチの3つの側面からご紹介します。

7.1 日常生活での注意点

脊柱管狭窄症の予防には、日常生活での姿勢や動作に気を配ることが大切です。

7.1.1 正しい姿勢を保つ

猫背は腰への負担を増大させ、脊柱管狭窄症を悪化させる可能性があります。常に背筋を伸ばし、良い姿勢を意識しましょう。立っている時は、お腹に軽く力を入れて、顎を引きます。座っている時は、深く腰掛け、背もたれに寄りかかりましょう。デスクワークが多い方は、椅子や机の高さを調整し、正しい姿勢を保てるように工夫することも重要です。

7.1.2 重いものを持ち上げるときの注意点

重いものを持ち上げる際は、腰を曲げずに、膝を曲げて持ち上げるようにしましょう。中腰の姿勢は腰に大きな負担をかけるため、できる限り避け、荷物を持つ際は体幹を安定させて持ち上げるように心がけてください。また、重い荷物を長時間持ち運ぶのも避けましょう。

7.1.3 長時間の同じ姿勢を避ける

同じ姿勢を長時間続けると、腰への負担が増加し、脊柱管狭窄症のリスクを高めます。デスクワークや車の運転など、長時間同じ姿勢を続ける場合は、こまめに休憩を取り、軽いストレッチや体操を行うようにしましょう。1時間に1回程度、立ち上がって体を動かすことをおすすめします。

7.2 脊柱管狭窄症に効果的な運動

適度な運動は、脊柱管周囲の筋肉を強化し、脊柱の安定性を高める効果があります。ウォーキングや水中ウォーキングなどの有酸素運動は、血行を促進し、筋肉の柔軟性を高める効果も期待できます。

7.2.1 ウォーキング

ウォーキングは、特別な器具や場所を必要とせず、手軽に始められる運動です。無理のないペースで、30分程度を目安に、週に数回行うと良いでしょう。

7.2.2 水中ウォーキング

水中ウォーキングは、浮力によって腰への負担が軽減されるため、腰痛がある方にもおすすめの運動です。水の抵抗を利用することで、筋力トレーニング効果も期待できます。

運動効果注意点
ウォーキング手軽にできる有酸素運動、血行促進無理のないペースで行う
水中ウォーキング腰への負担が少ない、筋力トレーニング効果水温に注意する

7.3 脊柱管狭窄症に効果的なストレッチ

ストレッチは、筋肉の柔軟性を高め、血行を促進する効果があります。脊柱管狭窄症の予防には、腰や背中の筋肉を中心にストレッチを行うことが大切です。

7.3.1 ハムストリングスのストレッチ

ハムストリングスは、太ももの裏側にある筋肉で、この筋肉が硬くなると骨盤が後傾し、腰への負担が増加します。座った状態で足を伸ばし、つま先を掴むように体を前に倒すストレッチが効果的です。

7.3.2 股関節のストレッチ

股関節の柔軟性を高めることで、腰への負担を軽減することができます。あぐらをかく、股関節を外側に開くストレッチなどを行いましょう。

ストレッチ効果注意点
ハムストリングスのストレッチ太ももの裏側の筋肉を伸ばす、骨盤の歪みを改善無理に伸ばしすぎない
股関節のストレッチ股関節の柔軟性を高める、腰への負担を軽減痛みを感じない範囲で行う

これらの予防法を実践することで、脊柱管狭窄症の進行を遅らせ、健康な生活を送るために役立ててください。ただし、すでに症状がある場合は、自己判断で運動やストレッチを行うのではなく、医師に相談することが大切です。

8. 脊柱管狭窄症の症状に関するよくある質問

脊柱管狭窄症の症状について、よくある質問にお答えします。

8.1 間欠性跛行について

8.1.1 歩くと痛みやしびれが出ますが、休むと治まります。これは脊柱管狭窄症でしょうか?

間欠性跛行の典型的な症状です。脊柱管狭窄症の可能性が高いですが、他の疾患の可能性も考えられますので、医療機関を受診し、適切な診断を受けてください。

8.1.2 間欠性跛行の距離はいつも同じですか?

必ずしも同じではありません。その日の体調や気温、歩行速度などによって変化することがあります。

8.1.3 自転車に乗ると症状が出にくいのはなぜですか?

自転車に乗る姿勢は、脊柱管を広げるため、症状が出にくい傾向があります。逆に、後ろに反る姿勢は脊柱管を狭めるため、症状が出やすくなります。

8.2 しびれや痛みについて

8.2.1 足のしびれや痛みは、左右どちらか片方だけに出ることはありますか?

はい。片方だけに出る場合も、両方に出る場合もあります。狭窄の部位や程度によって異なります。

8.2.2 夜間、寝ているときに足がしびれて目が覚めることはありますか?

脊柱管狭窄症では、夜間痛はあまり見られません。ただし、同じ姿勢を長時間続けるとしびれが出ることがあります。寝返りを打つことで改善する場合は、脊柱管狭窄症の可能性は低いと考えられます。

8.3 腰痛について

8.3.1 脊柱管狭窄症の腰痛はどのような特徴がありますか?

立っているときや歩いているときに悪化し、座ったり前かがみになると軽減する傾向があります。これは、姿勢によって脊柱管の広さが変化するためです。

8.4 排尿・排便障害について

8.4.1 排尿・排便障害はどのような症状ですか?

尿が出にくい、残尿感がある、便秘がちになる、などの症状が現れることがあります。重症の場合には、尿失禁や便失禁に至ることもありますので、注意が必要です。

8.5 その他

8.5.1 脊柱管狭窄症は自然に治りますか?

残念ながら、自然に治ることはほとんどありません。適切な治療を行うことで、症状の進行を抑制し、日常生活を快適に送ることができます。

8.5.2 どの診療科を受診すれば良いですか?

整形外科、脊椎外科、神経外科などを受診してください。

8.5.3 脊柱管狭窄症は手術が必要ですか?

症状の程度や進行具合によって異なります。保存療法で効果がない場合や、神経症状が強い場合には手術が検討されます。医師とよく相談し、治療方針を決定してください。

症状詳細
間欠性跛行一定距離歩くと脚の痛みやしびれ、だるさなどで歩けなくなり、少し休むとまた歩けるようになる症状
下肢のしびれ・痛み足にしびれや痛み、冷感、灼熱感などが現れる
腰痛腰に痛みを感じる。前かがみになると楽になることが多い
排尿・排便障害尿が出にくい、残尿感、便秘などの症状が現れることがある

9. まとめ

この記事では、脊柱管狭窄症の症状について、初期から重症まで詳しく解説しました。特徴的な症状である間欠性跛行をはじめ、下肢のしびれや痛み、腰痛など、様々な症状が現れることをご理解いただけたでしょうか。これらの症状は進行度合いによって変化し、重症化すると排尿・排便障害などの深刻な問題を引き起こす可能性があります。脊柱管狭窄症は、腰椎椎間板ヘルニアや変形性股関節症と症状が似ている場合もあるため、自己判断せず、医療機関を受診して適切な検査を受けることが重要です。早期発見・早期治療によって症状の進行を抑え、日常生活の質を維持することが可能です。気になる症状があれば、まずは専門医に相談しましょう。何かお困りごとがありましたら当院へお問い合わせください。

院情報

整体院ReBODY(リボディー)

〒491-0873 愛知県一宮市せんい1丁目7番12号

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