股関節にしこりを見つけて、「これって何だろう?」「もしかして病気?」と不安を感じていませんか?触れると硬かったり、少し動いたりするしこりに、一体どんな原因が隠されているのか、心配になるのは当然のことです。
このページでは、股関節にできるしこりの主な原因を、良性のものから注意が必要なものまで、詳しく解説しています。特に、ご自身のしこりが緊急性を要するのかどうかを見分けるポイントや、どのような場合に専門家へ相談すべきかについても具体的にご紹介します。
多くの股関節のしこりは心配のない良性のものであることが多いですが、中には適切な対応が必要なケースも存在します。この記事を読み終える頃には、あなたの股関節のしこりに対する漠然とした不安が和らぎ、冷静に対処するための知識が身についているはずです。
1. 股関節にしこりを発見した時にまず確認すること
股関節にしこりを見つけた時、まずは落ち着いて、いくつかのポイントを確認することが大切です。自己チェックで得られた情報は、専門家へ相談する際に非常に役立ちます。ご自身の症状を正しく把握することで、適切な対応へと繋がります。
1.1 股関節のしこり その症状で緊急性が変わる
股関節のしこりは、その症状によって緊急性が大きく異なります。以下のチェック項目で、ご自身のしこりの状態を詳しく確認してみましょう。
| 確認項目 | 緊急性が低い可能性のある症状 | 専門家への相談を検討すべき症状 |
|---|---|---|
| 発生時期と変化 | 以前からあり、大きさや形に変化がない。 | 急に現れた、短期間で大きくなった。 |
| 痛み | 触っても痛みがない。 | 触ると痛む、何もしていなくても痛む。 |
| 硬さ | 柔らかく、弾力がある。 | 石のように硬い。 |
| 可動性 | 皮膚の下で少し動く。 | 皮膚や周りの組織に固定されて動かない。 |
| 表面の色・熱感 | 周囲の皮膚と同じ色で、熱感がない。 | 赤く腫れている、熱を持っている。 |
| 大きさ | 小さい(数mm〜1cm程度)で変化がない。 | 急速に大きくなっている、数cm以上と大きい。 |
| 全身症状 | しこり以外の症状がない。 | 発熱、倦怠感、体重減少などを伴う。 |
これらの項目を冷静に観察することで、ご自身のしこりがどのような状態にあるのか、ある程度の判断が可能になります。特に、専門家への相談を検討すべき症状が一つでも当てはまる場合は、早めに専門家へ相談することをおすすめします。
1.2 病院を受診すべき股関節のしこりの特徴
自己チェックである程度の判断はできますが、以下のような特徴が見られる場合は、迷わず専門家へ相談することが重要です。早期の相談が、適切な診断と対応に繋がります。
- 痛みを伴うしこり:触ると痛む、または何もしていなくてもズキズキと痛む場合。
- 急速に大きくなるしこり:短期間で目に見えて大きくなったと感じる場合。
- 熱を持っている、赤く腫れているしこり:炎症を起こしている可能性があり、触ると熱く、皮膚が赤くなっている場合。
- 硬く、動かないしこり:石のように硬く、皮膚の下で動かせない場合。
- 全身症状を伴うしこり:しこりだけでなく、発熱、全身の倦怠感、体重の減少などの症状がある場合。
- 足のしびれや麻痺を伴うしこり:しこりが神経を圧迫している可能性があり、足にしびれや感覚の異常、動かしにくさを感じる場合。
- 出血やただれが見られるしこり:しこりの表面から出血していたり、皮膚がただれている場合。
これらの症状は、放置すると悪化する可能性のある状態を示していることがあります。自己判断せずに、専門家の正確な診断と適切な対応を受けることが、健康を守る上で最も大切なことです。
2. 股関節のしこりの主な原因 良性腫瘍の場合
股関節周辺にできるしこりの中には、体に害のない良性の腫瘍や、炎症などによって一時的に生じるものが多く見られます。ここでは、比較的よく見られる良性のしこりの原因について詳しくご説明いたします。
2.1 脂肪の塊 脂肪腫とは
脂肪腫は、皮膚の下にある脂肪組織が異常に増殖してできる良性の腫瘍です。全身のどこにでも発生する可能性があり、股関節周辺にも見られることがあります。触ると柔らかく、弾力があるのが特徴です。
一般的に痛みはなく、ゆっくりと大きくなりますが、まれに神経を圧迫することで痛みやしびれが生じる場合もあります。サイズは数ミリ程度の小さいものから、数センチメートルを超える大きなものまで様々です。通常、治療の必要はありませんが、大きくなって生活に支障が出る場合や、見た目が気になる場合には、切除を検討することもあります。
脂肪腫の主な特徴は以下の通りです。
| 特徴 | 内容 |
|---|---|
| 発生原因 | 脂肪細胞の異常な増殖 |
| 触感 | 柔らかく、弾力がある |
| 痛み | 基本的にはないが、神経圧迫で生じることも |
| 成長速度 | ゆっくり |
| 発生部位 | 全身の皮下組織、股関節周辺にも |
2.2 皮膚の下にできる粉瘤
粉瘤(ふんりゅう)は、皮膚の表面にあるはずの垢や皮脂が、皮膚の下にできた袋状の構造物の中に溜まってできる良性のしこりです。アテローマとも呼ばれます。皮膚のどの部分にもでき、股関節周辺にも発生することがあります。
特徴としては、触るとコリコリとした感触があり、皮膚と一体化して動かないことが多いです。中央に黒い点(開口部)が見られることもあり、そこから独特の臭いのある内容物が出てくることもあります。細菌感染を起こすと、赤く腫れて強い痛みを伴い、膿が出ることもあります。感染を起こしていない場合は、特に治療の必要はありませんが、感染して炎症を起こした場合は、抗生物質による治療や切開して膿を出す処置が必要になることがあります。根本的な治療としては、手術で袋ごと摘出する方法が一般的です。
粉瘤の主な特徴をまとめました。
| 特徴 | 内容 |
|---|---|
| 発生原因 | 皮膚の下にできた袋に角質や皮脂が溜まる |
| 触感 | コリコリしており、皮膚と一体化している |
| 特徴的な症状 | 中央に黒い点、独特の臭い、炎症を起こすと赤く腫れて痛む |
| 発生部位 | 全身の皮膚、股関節周辺にも |
2.3 関節周囲にできるガングリオン
ガングリオンは、関節を包む膜(関節包)や腱を包む膜(腱鞘)から発生する良性の腫瘤です。内部にはゼリー状の液体が詰まっています。手首や足首に多く見られますが、股関節周辺にも発生することがあります。
触ると弾力があり、硬いものから柔らかいものまで様々です。大きさも米粒大からピンポン玉大まで幅広いですが、通常は痛みを感じることはありません。しかし、発生する場所によっては神経を圧迫し、痛みやしびれを引き起こすことがあります。自然に小さくなったり消えたりすることもありますが、症状がある場合は、注射器で内容物を吸引する処置や、手術で摘出する治療が行われることもあります。
ガングリオンの主な特徴は以下の通りです。
| 特徴 | 内容 |
|---|---|
| 発生原因 | 関節包や腱鞘から発生する良性腫瘤 |
| 触感 | 弾力があり、硬いものから柔らかいものまで |
| 内部 | ゼリー状の液体が詰まっている |
| 痛み | 基本的にはないが、神経圧迫で生じることも |
| 発生部位 | 関節周辺、手首、足首、膝、股関節など |
2.4 リンパ節の腫れが股関節のしこりの原因となることも
私たちの体には、免疫機能の一部として全身にリンパ節が分布しています。リンパ節は、細菌やウイルスなどの異物が体内に入り込むのを防ぎ、体を守る重要な役割を担っています。股関節の付け根部分には、鼠径(そけい)リンパ節と呼ばれるリンパ節が集まっています。
このリンパ節が、体内の炎症や感染症、または特定の病気によって腫れることがあります。例えば、足や下腹部に感染症や炎症が起こると、その防御反応として鼠径リンパ節が腫れて、しこりのように触れることがあります。触ると弾力があり、圧痛を伴うこともあります。発熱や倦怠感など、全身の症状を伴うことも少なくありません。リンパ節の腫れは、原因となっている病気が治まれば自然に小さくなることがほとんどです。そのため、腫れの原因となっている病気を特定し、適切に対処することが重要になります。
リンパ節の腫れの主な特徴をまとめました。
| 特徴 | 内容 |
|---|---|
| 発生原因 | 感染症、炎症、自己免疫疾患など |
| 触感 | 弾力があり、圧痛を伴うこともある |
| 随伴症状 | 発熱、倦怠感など全身症状を伴うことも |
| 発生部位 | 鼠径リンパ節(股関節の付け根) |
| 変化 | 原因が治まれば小さくなることが多い |
3. 股関節のしこり その他の原因と病気
3.1 炎症によるしこり
股関節周辺にしこりのように触れるものの中には、体の炎症反応によって生じるものもあります。炎症は、細菌感染や物理的な刺激、過度な負担などが原因で起こることが多く、熱感や赤み、痛みを伴うことが特徴です。
いくつかの炎症性のしこりの例を挙げます。
| 炎症の種類 | 特徴 | 股関節周辺での現れ方 |
|---|---|---|
| 毛嚢炎(もうのうえん) | 毛穴に細菌が感染して炎症を起こす状態です。ニキビのような見た目で、小さなしこりや膿を持ったふくらみとして現れます。 | 股関節周辺の皮膚、特に毛の生えている部分にできます。痛みや痒みを伴うことがあります。 |
| 蜂窩織炎(ほうかしきえん) | 皮膚の深い部分や皮下組織に細菌が感染し、広範囲に炎症が広がる状態です。 | 皮膚が赤く腫れ上がり、熱を持ち、強い痛みを伴うしこりのように触れることがあります。触ると硬く感じられることもあります。 |
| 滑液包炎(かつえきほうえん) | 関節の動きを滑らかにする役割を持つ「滑液包」という袋が炎症を起こす状態です。 | 股関節の骨の出っ張り周辺(大転子部など)にしこりのように触れる腫れが生じ、圧痛や動かした時の痛みを伴います。 |
| 関節炎(かんせつえん) | 股関節そのものに炎症が起きている状態です。変形性股関節症の悪化や、リウマチなどの自己免疫疾患が原因となることがあります。 | 関節の腫れや熱感、痛みが主な症状ですが、周囲の組織が炎症を起こしてしこりのように感じられることもあります。 |
これらの炎症によるしこりは、適切な処置や安静にすることで改善が見込まれます。しかし、放置すると悪化したり、他の問題を引き起こしたりする可能性もあるため、気になる場合は専門家にご相談ください。
3.2 ヘルニアが股関節にしこりとして触れる場合
股関節周辺のしこりとして、鼠径ヘルニア(そけいヘルニア)が考えられることがあります。鼠径ヘルニアは一般的に「脱腸」とも呼ばれ、お腹の中にある臓器(多くは腸の一部)が、本来あるべき場所から、鼠径部(足の付け根)の筋膜の弱い部分を押し破って皮膚の下に飛び出してくる状態を指します。
この飛び出した臓器が、股関節の付け根あたりにしこりのように触れることがあります。鼠径ヘルニアの特徴的な症状は以下の通りです。
- 立ち上がったり、咳やくしゃみをしたり、お腹に力を入れたりすると、しこりが膨らんで大きくなる。
- 横になったり、手で押さえたりすると、しこりが引っ込んで小さくなる。
- しこりの部分に違和感や軽い痛みを感じることがある。
ヘルニアのしこりは、多くの場合、柔らかく弾力があります。しかし、まれに飛び出した臓器が元の場所に戻らなくなり、締め付けられてしまうことがあります。これを嵌頓(かんとん)と呼び、強い痛みや吐き気、嘔吐などを伴う場合は、緊急性の高い状態です。このような場合は、速やかに専門機関での対応が必要です。
3.3 稀ではあるが悪性腫瘍の可能性も
股関節のしこりの原因として、悪性腫瘍、いわゆる「がん」である可能性は非常に稀です。しかし、全くないわけではないため、見過ごすことのできない重要な可能性として認識しておく必要があります。股関節周辺にできる悪性腫瘍には、骨から発生する骨肉腫や、脂肪、筋肉、神経などの軟部組織から発生する軟部肉腫などがあります。
悪性腫瘍のしこりには、以下のような特徴が見られることがあります。
- しこりが急速に大きくなる。
- しこりが非常に硬く、周囲の組織に固定されて動きにくい。
- 強い痛みを伴い、その痛みが徐々に増していく。
- 夜間に痛みが強くなる、体重減少、発熱などの全身症状が見られることがある。
これらの特徴が一つでも当てはまる場合や、しこりの性状に不安を感じる場合は、早期に専門家による詳しい検査を受けることが非常に大切です。早期発見と適切な対応が、その後の経過に大きく影響します。
4. 股関節のしこりの診断と治療
股関節にしこりを発見した場合、その原因を特定し、適切な処置を受けるためには、専門的な診断が不可欠です。
自己判断は避け、気になる症状がある場合は、専門家にご相談ください。
4.1 何科を受診すべきか
股関節のしこりの原因は多岐にわたるため、その症状に応じて適切な専門分野の判断が必要になります。
例えば、皮膚の表面に近いしこりであれば皮膚に関する専門家、関節の動きや痛みに関連するしこりであれば運動器に関する専門家など、ご自身の症状に合った専門家にご相談いただくことが大切です。
まずは、しこりの大きさ、硬さ、痛みや熱の有無、動きやすさ、出現時期などを詳しく伝えることで、より適切な専門家への案内を受けられるでしょう。
4.2 どのような検査が行われるのか
専門家による診断では、しこりの状態を正確に把握するために、いくつかの検査が行われることが一般的です。
これらの検査を通じて、しこりの種類や性質、悪性の可能性などを評価します。
| 検査の種類 | 主な目的と特徴 |
|---|---|
| 触診 | しこりの位置、大きさ、硬さ、可動性、痛みや熱の有無などを直接触れて確認します。初期診断において非常に重要な情報となります。 |
| 超音波検査(エコー) | X線を使わないため体に負担が少なく、しこりの内部構造(液体貯留、充実性など)や血流の状態をリアルタイムで確認できます。脂肪腫やガングリオン、リンパ節の腫れなどの鑑別に有用です。 |
| MRI検査 | 磁気と電波を利用して、しこりの詳細な構造や周囲の組織との関係を多角的に評価できます。特に、深部のしこりや悪性腫瘍の鑑別、病変の広がりを確認する際に有効です。 |
| CT検査 | X線を利用して、体の断面画像を撮影します。骨病変や石灰化の有無、深部のしこりの位置関係などを確認するのに適しています。 |
| 生検(組織検査) | しこりの一部を採取し、顕微鏡で詳しく調べる検査です。良性か悪性かを確定診断するために行われます。特に悪性腫瘍が疑われる場合に重要です。 |
これらの検査は、しこりの特徴や疑われる原因によって組み合わせて行われます。
4.3 股関節のしこりの治療法
股関節のしこりの治療法は、その原因や種類、大きさ、症状の有無、悪性の可能性によって大きく異なります。
専門家による診断結果に基づき、最適な治療計画が立てられます。
4.3.1 良性のしこりの治療
- 経過観察 脂肪腫やガングリオンなど、痛みや機能障害がなく、大きさが変化しない良性のしこりの場合は、定期的な観察のみで特別な治療を行わないことがあります。
- 穿刺吸引 ガングリオンのように内部に液体が貯留しているしこりの場合、注射器で内容物を吸引することで症状の改善を図ります。ただし、再発することもあります。
- 薬物療法 炎症が原因でしこりや痛みが生じている場合は、抗炎症薬の内服や外用薬、局所注射などによって炎症を抑える治療が行われることがあります。
- 手術による切除 脂肪腫や粉瘤、大きく成長したガングリオン、痛みや機能障害を引き起こしているしこり、悪性の可能性を完全に否定できないしこりなどに対して、手術でしこりを摘出することがあります。
4.3.2 悪性のしこりの治療
万が一、悪性腫瘍と診断された場合は、その種類や進行度に応じて、手術、放射線療法、化学療法など、専門的な治療が複合的に行われます。
早期発見、早期治療が非常に重要となります。
いずれの治療法を選択する場合も、専門家と十分に話し合い、ご自身の状態や希望に合わせた治療を受けることが大切です。
5. まとめ
股関節にしこりを発見すると、多くの方が不安を感じることでしょう。しかし、その原因は良性のものから、専門的な治療が必要なものまで多岐にわたります。
この記事では、脂肪腫や粉瘤、ガングリオン、リンパ節の腫れといった比較的よく見られる原因から、炎症、ヘルニア、そして稀ではありますが悪性腫瘍の可能性まで、様々なケースについてご紹介しました。
大切なのは、自己判断で済ませずに、しこりの大きさ、痛み、発熱の有無、増大のスピード、皮膚の状態など、症状の変化を注意深く観察することです。特に、急激に大きくなる、強い痛みがある、発熱を伴う、といった場合は、速やかに医療機関を受診することが重要です。
股関節のしこりは、専門医による正確な診断が不可欠です。適切な検査を受けることで、原因を特定し、それぞれのしこりに合った治療法を見つけることができます。早期に原因を特定し、適切な処置を行うことで、不要な不安を解消し、より良い結果に繋がることが多いです。
何かお困りごとがありましたら当院へお問い合わせください。
整体院ReBODY(リボディー)
〒491-0873 愛知県一宮市せんい1丁目7番12号
HP:https://seitaiinrebody.sakura.ne.jp
Instagram:https://www.instagram.com/rebody_seitai138?igsh=dnJ0Zjh2NzQ2am00&utm_source=qr


